| 玉露の甘く、まろやかで複雑な味わいを、ほんの一しずくに凝縮しました。ふたをしたままのお茶碗を傾け、そこから流れ落ちてくる玉露のしずくを舌の上に転がす。その瞬間、今までに体験したことのない、一言では言い表せない味わいが口の中に広がります。苦み?甘み?旨み?とめまぐるしく変化し、最後にはまろやかさとともに、爽やかな甘みを残して消えていく。これが茶の文化館の「しずく茶」です。このふたをしたまま飲むという作法は、中国茶の「蓋碗」や、日本の煎茶道の「すすり茶」に見られますが、茶の文化館では作法としてというよりも、玉露の旨みを最大限に引き出す飲み方ということ、そして茶碗一つで手軽に飲めるという意味合いから、このような飲み方を提案しています。お茶は4煎目まで飲み、最後に残った茶葉に酢醤油をかけてお召し上がり頂きます。びっくりされる方もいらっしゃいますが、海藻サラダのような感覚で、案外すんなり口にできます。お茶の成分は水に溶けないものも多いので、こうやって茶葉ごと食べてしまうことで、体にいいお茶の有効成分を余すことなく摂りいれることができるのです。 |
| 良質茶の生産に適した豊かな自然と風土。星野村の玉露は、この村の山間地の恵まれた気候の下で丹誠込めて作りあげられました。芳潤な香りと豊かな味わいは手摘みの最高級茶として〈日本一〉の評価を得ています。 |
| 星野村では、玉露の味と品質を最高のものに保つため、伝統的な生産方法を今でも続けています。玉露は4月から5月の一番茶の生産期に20日間以上稲わらで被覆して日光を遮り、お茶の旨み成分であるテアニンを茶葉に閉じこめます。”覆下(おおいした)”と呼ばれるこのわらは、雨が降るとその成分が溶けだし、ゆっくりと茶葉に降りかかり、それが玉露特有の味を作り出しているのです。こうして大切に育てられた玉露は、1年に1度、八十八夜(立春から数えて88日目)の頃に、茶葉を一枚一枚丁寧に手で摘み取り最高の技術で揉まれます。これが伝統本玉露の定義となります。茶の文化館ではこの伝統本玉露を「しずく茶」として皆さんにお出ししています。 |
| 一 茶碗に玉露を4g(茶さじ山盛り1杯)程度を山型に入れます。 二 そこに、体温程度にさましたお湯20ccを周りから静かに注ぎ、 ふたをして2分ほど待ちます。 三 お茶を飲むときには、左手で茶碗を持ちます。 蓋を取らずに少しずらし右手の人差し指で蓋を軽く押さえながら 水滴のしずくを頂きます。トロリとした甘さと緑のふくよかな味わいが楽しめます。 四 ゆっくりとふくらむお茶の香りを楽しんだら、二煎目を入れます。 蓋を取り、山型に盛った茶葉の上から50℃のお湯を20cc注ぎます。 再度、蓋をして2分待つ間、お菓子を頂きます。 (このお菓子には干菓子や巻き柿などがあいます。) 五 三煎目も、同じようにお召し上がり下さい。 六 四煎目は80℃ほどのお湯をたっぷり注ぎます。 苦み、渋みの成分が溶け出し、煎茶のような味わいが楽しめます。 七 最後に残った茶葉は酢醤油や酢みそなどをかけてお召し上がり頂けます。 酒の肴としても最適です。 |

